Excel VBA（マクロ）で表を比較し、一致・重複しないデータだけを列の最後に追加する方法

表Aに「ない」データだけを表Bから追加するマクロの作り方です。コピペで動きます。

成果物
列の一番下を選択
追加判定するデータの数
一致するデータを検索

成果物

Sheet1のA列にデータがあり、

Sheet2のA列に追加したいデータがある状態でマクロを実行すると、

Sheet2からSheet1へ、Sheet1にないデータだけが追加されます。
この場合「c」はSheet1に既にあるので追加されず、「d」「e」だけが下に追加されます。

このまま使う場合はSheet1、Sheet2のシート名は変えず、各A列に関係ないデータがない状態でご利用ください。

' vba
Sub macro1()

    Dim i As Integer
    'Sheet1
    Dim sht1 As Range
    'SHeet2
    Dim sht2 As Range
    Dim cnt As Integer

    'Sheet2のセル数
    cnt = WorksheetFunction.CountIf(Sheets("Sheet2").Range("A:A"), "")
    For i = 1 To cnt
        'Sheet2のi行目の文字をSheet1で検索
        Set sht2 = Sheets("Sheet2").Cells(i, 1)
        Set sht1 = Sheets("Sheet1").Range("A:A").Find(sht2.Value)
        '同じ文字が見付からない場合
        If sht1 Is Nothing Then
            'Sheet1のA列一番下へ移動、追加
            Sheets("Sheet1").Range("A1").End(xlDown).Offset(1, 0).Select
            Selection.Value = sht2.Value
        End If
    Next

End Sub

以下、ざっくりですが解説です。

列の一番下を選択

Excel VBA（マクロ）で表の端、新規入力行を取得・選択する方法/Endプロパティの使い方

EndプロパティはCtrl+方向キー的な操作をすることができるVBAで、基準となるセルから見て終端、間に空白のない連続したセル（つまり表）の端を取得することができます。

簡単なところからやってきましょう。
列の一番下を選ぶには、範囲・セルにEnd(xlDown)をつければOKです。

この場合、Sheets("Sheet1").Range("A1").End(xlDown).Selectを実行すれば、Sheet1のA列一番下のセルが選択されます。

ExcelVBA（マクロ）でセルに対して相対的な位置のセルを操作する方法/Offsetプロパティの使い方

特定のセルに対していくつ下のセルを参照したいだとか、選択したセルのいくつ右にコピーしたいだとか、そういったニーズに応えるのがOffsetプロパティです。座標の指定はCellsと同じく数字となります。

データを追加したいのはそのさらにひとつ下のセルなので、Offsetプロパティを使い、

Sheets("Sheet1").Range("A1").End(xlDown).Offset(1, 0).Selectとしてやれば、A列でデータがある最後のセルのひとつ下、データを追加するためのセルが取得できます。

追加判定するデータの数

Excel VBA（マクロ）で条件付きでセルを数える方法/CountIf関数の使い方

ただセルなどの個数を数えるCountはプロパティですが、条件付きで数えるCountIfは関数となります。従って書き方がちょっと変わりますが、概ね順番入れ替えて文字列を追加すれば動きます。

CountIf関数を使って、Sheet2のA列にある文字数を数えています。

' vba
'Sheet2のセル数
cnt = WorksheetFunction.CountIf(Sheets("Sheet2").Range("A:A"), "")

空白ではない（データのある）セルの数を検索する場合は、条件を""とすればOKです。

一致するデータを検索

ExcelVBA（マクロ）でセルを検索・置換する方法/Find、Replaceメソッドの使い方

マクロを使っていくと、特定の値を検索してそれに干渉したり、条件に該当するセルだけ置換したりといった操作が要求される場面が出てきます。そうした場合は、FindメソッドやReplaceメソッドを使うことで対応できるかもしれません。

データの検索はFindメソッドで行えます。

ExcelVBA（マクロ）で指定した回数同じ処理を繰り返す方法/For next文の使い方

フォーマットとして「分割された住所をひとつにまとめる」場合で考えます。実務上VBAでは同じ処理を何度も繰り返す必要性がよく出てくるので、繰り返し処理は必ず覚えておく必要があります。

For Next（繰り返し）がわからなければ、こちらも参照してください。

' vba
'Sheet2のi行目の文字をSheet1で検索
Set sht2 = Sheets("Sheet2").Cells(i, 1)
Set sht1 = Sheets("Sheet1").Range("A:A").Find(sht2.Value)

For Nextの繰り返し回数iを行数に使い、Sheet2のA列のセルを上から順にひとつずつ取得します。
それから、取得したセルと同じ内容のセルがSheet1のA列にあるかを、Findメソッドを使って確認します。

' vba
'同じ文字が見付からない場合
If sht1 Is Nothing Then
'Sheet1のA列一番下へ移動
Sheets("Sheet1").Range("A1").End(xlDown).Offset(1, 0).Select
Selection.Value = sht2.Value
End If

あとは、一致するものが見つからなかった時だけ、Sht2のデータを一番下に追加してやれば目的が達成できます。